家庭療法・医学―感染症

薬が効かない! (文春新書): 三瀬 勝利: 本

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薬が効かない! (文春新書)

薬が効かない! (文春新書)

商品の説明

薬が効かない!
ここでいう薬とは、抗生物質のこと。様々な病状に対して、数多くの種類が使われる抗生物質だが、最近では効かなくなってきているという。本書は、その現状と対策を解説する。

第3章では抗生物質が効かなくなった理由として、医療行為での乱用、家畜用などの飼料への大量使用、農薬としての使用、抗菌グッズのはんらん ──の4つを挙げ、人災だと主張している。また第4章では、感染症対策には「国が取るべき対策」「個人レベルでできる対策」があると説明。頼れない抗菌グッズやむやみに抗生物質を投与するのではなく、科学的根拠に基づいた手法の対処を訴える。

「一年間に10万人もの感染症患者が抗生物質が効かないことで亡くなっている」と著者が話すと、多くの人が驚くという。感染症は抗生物質を飲めば簡単に治る、という誤解に対して著者は本書で強い警告を発している。


(日経バイオビジネス 2005/12/01 Copyrightc2001 日経BP企画..All rights reserved.)

内容(「BOOK」データベースより)

抗生物質が絶大な効果を発揮したのはもはや過去の話。菌は次々と耐性を獲得し、その結果、肺炎で死ぬ人は増加の一途。簡単な手術でも、手術後の感染に化膿止めが効かず死者が出たりと、細菌感染に対する備えは戦前レベルに逆戻りしつつある。薬の専門化である著者は、こうした耐性菌跋扈の恐るべき現状を明らかにし、菌が耐性を獲得する仕組みを解説するとともに、抗生物質や抗菌グッズの使用制限など、効果的対策を提言する。

内容(「MARC」データベースより)

抗生物質が効いたのは過去の話。いまや耐性菌が大量出現。各種感染症が復活し、肺炎による死者も急増中。効果的な対策を提言する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

三瀬 勝利
1938年、福岡市生まれ。東京大学薬学部卒業。薬学博士。国立予防衛生研究所細菌部研究員、国立公衆衛生院細菌室長、国立医薬品食品衛生研究所副所長などを経て、(独)医薬品医療機器総合機構顧問。日本女子大学大学院講師などを兼ねる。専門は病原微生物学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

目次

序章 今や周りは耐性菌だらけ(風邪をこじらせて死ぬ時代
新型肺炎サーズはなぜ恐ろしいか
我々は肺炎を起こす細菌に囲まれている
耐性菌製造の責任者たち
増大する感染症の危機)
第1章 抗生物質はどう神通力を失ってきたか(抗生物質開発小史
細菌の正体
感染症は変貌する)
第2章 抗生物質はいかにして細菌を抑えるか(微生物の基礎知識
抗生物質はどのように作用するのか)
第3章 抗生物質はなぜ効かなくなったか(耐性菌に化ける三つの方法
抗生物質を無力化するメカニズム
抗菌グッズは国を滅ぼす)
第4章 では、これからどうしたらいいか(求められる意識の転換
国がとるべき対策
個人でできる効果的な対策)