家庭療法・医学―感染症

麻疹が流行する国で新型インフルエンザは防げるのか: 岩田 健太郎: 本

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麻疹が流行する国で新型インフルエンザは防げるのか

麻疹が流行する国で新型インフルエンザは防げるのか

内容(「BOOK」データベースより)

先進国で唯一麻疹が流行し、エイズが増え、結核が減らない国。ワクチン行政が世界標準より20年遅れている国。なぜこんな状態になってしまったのか!?日本の医療、行政、マスコミ、製薬会社、そしてわれわれ国民のなかにある“盲点”をさぐる。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

岩田 健太郎
神戸大学大学院医学研究科・微生物感染症学講座感染治療学分野教授。島根県生まれ。1997年、島根医科大学(現・島根大学)卒業。沖縄県立中部病院、コロンビア大学セントルークス・ルーズベルト病院内科などで研修を受けたのち、アメリカ、中国で医師として働く。2004年、帰国し、亀田総合病院に勤務。感染症内科部長、同総合診療・感染症科部長を歴任し、現職にいたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

「日本経済新聞」2009/6/21

感染症はあいまいでとらえがたい存在であると、岩田健太郎著『麻疹が流行する国で~』は指摘する。対策がマニュアルや前例主義、根拠の薄い見通しにすがるとウイルスに裏をかかれる。

「しんぶん赤旗」2009/5/24

新型インフルエンザの国内対策を話し合う国の専門家チームのメンバーである岩田健太郎氏の『麻疹が流行する国で~』は、「いまここにある感染症」に対峙できないで、新型インフルエンザの対策もきちんと取り組めないとのべ、「感染症大国」日本の現状に警鐘を鳴らします。
(中略)
新型インフルエンザの構えについて、「問題は、何が怖いのか、どこが怖くないのかをしっかり認識することです。何となく怖い、というのがいちばん問題」と問いかけます。

「レジデントノート」09年6月号

タイトルにある「新型インフルエンザ」の解説に留まらず、広義の日本の感染症診療の問題点をわかりやすく解いた内容となっている。非医療関係者へのメッセージはもちろんのこと、医師や行政、製薬会社などに向けた問題提起も数多いされているため、医療関係者ならばぜひ一読しておきたい。

「東京新聞」2009/5/17

生活習慣病にこそ、実は感染症が密接に関連している、日常に存在する感染症に対峙できず、なぜ新型インフルエンザのような緊急事態に対応できるのか、という医師らしい冷静な着眼から書き出される。

「看護実践の科学」09年6月号

随所に盛り込まれたコラムも読み応え十分。(中略)「N95は結核患者さんやマシン患者さんを診察したり看護したりするときに短時間、着用することを目的につくられたマスクです。ですから、日常生活をするときに着用することはできません」とし、マスク着用時のポイントが説明sレテいます。先日、新型インフルエンザに関するWHOの警告フェーズが5に引き上げられた後、マスクが品切れになったとの報道がありましたが、このようなときにこそ有意義な内容が盛り込まれたものとおすすめします。

目次

1 感染症大国七つの盲点(「いまここにある感染症」が見えていない
風邪に抗生剤―医療のリスクが見えていない
世界標準から二十年遅れのワクチン行政
新型インフルエンザ対策は万全か
真剣味が足りないエイズ対策
薬は誰のものか―無責任な許認可のしくみ
感染症のプロが育たない)
2 抗生剤と薬四つの盲点(耐性菌とのイタチごっこ
ないないづくしの抗生剤
まちがいだらけの使い方
薬価と添付文書への疑問)
INTERMISSION 身近な感染症対策
3 不幸な共犯関係を終わらせよう(予防医療が重要
医療は朝令暮改でいい
ノイズの多い情報に振り回されずに薬を選ぶ
メディアと医療界の関係改善
医者任せでは「負け組」になる
医療の自由化を進める―シェアード・デンジョンン・メイキング)